レッドライト治療について
近視に対するレッドライト治療法
2014年に偶発的に、中国において長波長の650nmの赤色光が、過剰な眼軸延長を抑制する効果を有することが発見されていました。
それ以降、データが集積されて2022年に米国眼科学会誌にその効果が報告され、低濃度アトロピンやオルソケラトロジーと同等かそれ以上の効果が期待できる今までにない極めて効果の高い近視進行抑制療法として世界で注目されています。
治療に使用するデバイスと安全性
レッドライト治療に使用するデバイスは「Eyerising(アイライジング)近視治療機器」といい、オーストラリアのEyerising International社が製造する機器で、650nmのレーザー赤色光(レッドライト)を放射します。
このレッドライトは瞳孔を通ると仮定した場合、IEC 60825-1:2014規格のクラス1相当になり、健常な網膜であれば障害を起こさないエネルギー量であるため、眼球へ直接照射しても安全です。
本デバイスは、EUでの安全基準条件を証明するCEマーク、オーストラリアの保健省薬品・医薬品行政局であるTGA、イギリスの医薬品・医療製品規制庁であるMHRA、ニュージーランドの医薬品医療機器安全当局であるMedsafeなど、すでに30カ国以上で安全な医療機器として認可されており、全世界ですでに15万人以上の小児に使用されております。
※本デバイスは日本国内では未承認の医療機器です。
近視進行抑制治療についてはメーカーサイトをご覧ください
- 最初の画面で①「Patient(患者)」②「Japan」を選び、③「SUBMIT(送信)」を押してください。
- ページが表示されましたら、左上部の「言語を選択」で「日本語」を選んでいただくと翻訳されます。
最大87.7%の近視抑制効果
このデバイスは、近視の治療に効果的であることが発表された臨床試験で証明されており、近視の進行を最大87.7%劇的に遅らせます。
全体として、RLRLと眼鏡を併用した群の小児は、単視眼鏡のみ群(SVS)の小児と比較して、近視の進行が76.6%減少。治療スケジュールの遵守率が高い小児では87.7%減少(>75%)。既知の重篤な副作用はなく、全体として、試験に参加した小児の忍容性は良好であったと報告されています。
レッドライト治療の流れ
適応条件・禁忌・副作用
適応条件
- 年齢:3才以上
- 対象:軽度近視~強度近視
禁忌
- 斜視による両眼視機能異常がある場合
- どちらかの眼に屈折以外の眼球異常ー未熟児網膜症、網膜剥離、網膜芽細胞腫などの網膜疾患、あるいは視機能に影響する全身疾患がある場合
- 黄斑ジストロフィー、先天性停止性夜盲、あるいは網膜色素変性などの遺伝性網脈絡疾患がある場合
- 瞳孔散大(散瞳)のある小児、またはアトロピン、シクロペントレート、トロピカミドなど、瞳孔散大を引き起こす可能性のある薬剤を投与した後の使用は医師の確認が必要
- 低濃度アトロピン点眼との併用はできません(低濃度アトロピン点眼は治療開始の最低2週間前に中止してください)
副作用
- 短期的な副作用として、治療後に一時的にまぶしさ、閃光盲、残像が生じることがあります。通常、治療後に3分間程度目を閉じることでこれらの症状は消失します。
- 治療回数を重ねることで症状の持続時間は短くなると言われていますが、光過敏症・眼刺激・眼熱傷などの不快感が生じた場合は、本デバイスの使用を中止して医師に相談してください。
デバイスの使用方法
1回3分、1日2回(照射間隔は4時間以上)、週に5日間、可視光である650nmの赤色光を覗き込むだけ。
これらを1年間75%以上遵守すれば、近視進行を抑える効果が無治療と比べて90%近くあったと報告されております。
レッドライト治療の費用について
本治療は検査を含めて自由診療になるため、保険診療とは併用できません。
学校検診後の精査やメガネ合わせなどで健康保険を利用される場合、同日には本治療の検査はできませんのでご留意ください。
①医療機関へ支払う費用(検査費・治療費)
※費用は全て税込表記
初年度 | 1年目以降 |
---|---|
適応検査 屈折検査、視力、スリット検査*1、眼軸長、眼底OCT検査*2 |
- |
治療費・検査費 デバイス貸与+治療開始後1、3、6か月後の検査費用 |
検査費 1来院ごとの検査費用(※6ヶ月毎の定期検査が推奨されます)視力、屈折検査、スリット検査*1、眼軸長、眼底OCT*2 等の検査を含む |
- *1 スリット検査:角膜や結膜、水晶体、虹彩などの前眼部といわれる部分を観察する検査です。
- *2 OCT検査:光の干渉性を利用して眼の奥の網膜や血管などの微細構造を画像化する検査です。
②メーカーへ直接支払う費用(サブスクリプション料金)
※費用は全て税込表記
サブスクリプションプラン | ||
---|---|---|
毎月払い | 1年分一括払い | 2年分一括払い |
8,250円 | 89,100円 10%OFF |
158,400円 20%OFF |
※お支払い完了後はサブスクリプション料金の返金は受けられません。
サブスクリプション料金の支払い手続きでエラー等が出る場合はクレジットカード会社へお問合せください。
デバイスの保証
- デバイスの耐用年数、保証期間は製造から5年間です。
- 耐用年数経過後も治療継続を希望する場合は、新しいデバイスを無料で提供いたします。
- 保証期間中に正しい方法で使用したにもかかわらず、製品の故障が発生した場合は、保証が受けられます。
- 以下の事由により故障が発生した場合の修理は保証の対象外となります。
- 損傷、落下、機械的な損傷、水の浸入など、偶発的な要因や人的な要因などによる故障
- 不可抗力(落雷、地震、火災、その他の天災)による損害
- デバイスに貼付されたステッカーが取り除かれたり、拭き取られたり、こすり取られたり等、変更されている場合も保証の対象外となります。
※製品の保証に係る最終的な判断はメーカーが決定する権利を有しています。
メーカーサイトはこちらからご覧いただけます
- 最初の画面で①「Patient(患者)」②「Japan」を選び、③「SUBMIT(送信)」を押してください。
- ページが表示されましたら、左上部の「言語を選択」で「日本語」を選んでいただくと翻訳されます。
その他注意事項
受診医療機関を変更される場合
- 転居などで受診する医療機関を当院から変更される場合はデバイスを返却していただく必要がありますので、必ず当院までお申し出ください。
その後、次の医療機関が設定する費用のもとで新たにデバイスの貸与を受ける必要があります。ご了承ください。 - サブスクリプション期間が有効の場合は、メーカーへ依頼し、新しいデバイスに引継ぐことが可能です。
治療を中断する場合
- 治療経過中に有害事象が生じたため、医師により治療の継続をすべきではないと判断した場合、治療開始後6か月以内であれば、治療費・検査費を最大50%返金いたします。
- 使用者側の都合により治療を中断する場合、本デバイスは当院にご返却ください。本デバイスは未承認医療機器のため、第三者への譲渡、貸与、転売は法的に禁止されております。
治療開始後1か月以内で一定の条件を満たす場合、初年度の治療費・検査費を最大50%返金しますが、それ以降の返金はできませんのでご留意ください。またメーカーへ支払うサブスクリプション料金は別途に解約手続きが必要です。
短期留学などで海外へ持ち出しする場合
- 本デバイスは100V~240Vまでの電圧に対応していますので、ほとんどの国で使用することが可能ですが、渡航先のコンセントに対応する変換プラグが必要です。
なお、渡航先への持ち込みが可能かは、事前にご自身で航空会社(旅行代理店)への問い合わせや、各国の制度の確認が必要となります。回答に時間を要する場合もありますので、期間に余裕を持ってご確認ください。
ご家族で本デバイスを共有する場合
- デバイス1台につき、5名までは共有可能ですが、利用者毎にサブスクリプション登録が必要になります。
ご家族で共有される場合、お二人目以降の初年度の検査・治療費は¥92,000(税込)となります。
その他
- 治療に関するご質問は当院までお問合せください。
- 機器の操作、カスタマーポータルサイト等に関するご質問は eyerising-jp@eyelens.sg へお問合せください。(カスタマーサポートは販売代理店のシンガポールEye-Lens社が行います。)
- ポータルサイトに登録されたユーザー情報(クレジットカード情報は除く)は、メーカーが指定する販売代理店、メンテナンス事業者も閲覧が可能となりますので予めご了承ください。