新しいドライアイ治療(IPL治療)
ルミナスM22 IPLシステム
ドライアイについて
『ドライアイ』は眼科医にて適切な診断と治療が必要な病気です。ドライアイの症状は、目の乾きからだけでなく疲れ目から痛みまで様々。眼を保護する涙の量が減ったり、涙の成分のバランスの崩れが原因となって、眼球の表面が乾燥したり、痛みや傷を生じる症例のことをいいます。涙液分泌減少症や乾性角膜結膜炎として診断されることもあります。
年齢や性別に関係なく発症しますが、ドライアイにかかる人の傾向にはある一定の法則が認められています。PC を長時間利用する傾向が強い方、スマホやゲーム、長時間にわたり細かな作業に従事している方、日常的なストレスの多い方、更年期の方、さらに、高齢者では老化や病気などもドライアイの原因となります。アレルギーやアトピーのある方にもドライアイが確認されやすい傾向があります。
ドライアイチェック
当てはまる目の症状からあなたのドライアイをチェックしてください。
- 朝、目が開きにくい
- 涙が出ているような気がする
- 目が疲れやすい
- 目が重たい感じがする
- 目が乾いた感じがする
- 目が赤くなりやすい
- 目がゴロゴロする
- 目が痛い
- 目がかゆい
- 目やにが出る
- 理由もなく涙がでる
- 物がかすんで見える
- 光がまぶしく感じる
- なんとなく目に不快感がある
5つ以上チェックが入った方はドライアイの可能性があります。
ドライアイが日常生活に及ぼす影響
ドライアイは幅広い年齢層で発症します。不快感が集中力の欠如につながり、視力低下の原因となることもあります。放置していると、視力低下や眼の不快感の症状だけでなく、肩こり、頭痛、腰痛などといった全身症状に発展することもあります。コンタクトレンズを使用している方にもドライアイの症状が現れやすく、乾燥感や不快感だけでなく、症状の進行によって黒目に傷がついてしまうこともあります。放置しておくと、知らないところで症状が悪化し、合併症を引き起こします。また、市販の目薬や水道水による洗眼は、かえって病状を悪化させてしまうこともあります。少しでも気になったら、眼科医院に相談してみましょう。
一般的なドライアイの治療
人工涙液 |
涙液に近い性質をもった人工涙液で、ソフト・O2・ハード・ディスポーザブル(使い捨て)のすべてのコンタクトレンズ装着時、目のかわき、目の疲れにも使用できる目薬です。 |
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ヒアルロン酸配合点眼液 |
涙液保持作用により点眼後の涙液の貯留量を増加させ、さらに角膜上皮の障害の治癒を促進させます。 |
ムコスタ点眼液 |
涙の成分であるムチンの産生を促進し、涙の状態を安定させることで、角結膜上皮の障害を改善します。衛生的な 1 回ごとの使い切りタイプで防腐剤不使用。コンタクトレンズ装用時にも点眼可能。 |
ジクアホソル点眼液 |
涙の成分であるムチンや水分の分泌を促進し、涙の状態を改善することにより、角結膜上皮の障害を改善します。通常、ドライアイの治療に用いられます。 |
新しいドライアイIPL治療の案内
〜IPLはドライアイの治療をするための専門機器(ルミナスM22 IPLシステム)です~
新しい根治的治療法「IPL治療」
IPL(Intense Pulsed Light)治療は、継続が必要な点眼治療とは異なり、世界で唯一の根治的な治療を行うことができます。
その名の通り、特殊な light(光)をあてることでマイボーム腺の詰まりを解消し、炎症を改善、涙の油層を正常化しドライアイを改善することができます。IPL治療のドライアイに対する良好な効果について、国内外の学会や論文で続々と報告されています。
IPL治療の作用機序
- 異常血管の凝固による血管病変改善
- マイボーム腺のうっ滞改善
- 抗炎症作用
- 細菌叢やデモデックス(顔ダニ)減少による感染抑制
- コラーゲン再構築
脂が足りなくなる最も大きな原因はマイボーム腺機能不全です。眼の器官の一部であるマイボーム腺には、涙に必要な脂分を分泌する働きがありますが、そのマイボーム腺が汚れや炎症のために詰まってしまうことがあります。この状態がマイボーム腺機能不全です。そうなると、涙に必要な脂分が十分に分泌されず、涙の成分バランスが悪くなります。その結果、眼に十分な潤いを保つことが難しくなり、目の乾きや痛みなどのドライアイ症状に繋がるのです。マイボーム腺の詰まりを、IPL(Intense Pulsed Light)と呼ばれるマイルドな光を照射することで除去し、炎症を抑え、適切な涙液の流れを整えるための新たな治療法として開発されたのがIPLドライアイ治療です。IPLドライアイ治療は国内外の学会でも大きな注目を集めており、ドライアイ症状の改善を示す良好な臨床データが続々と報告されています。
ルミナス社製IPL(Intended Pulse Light)とは
当院では、マイボーム腺機能不全の治療としてルミナス社製の最新機種であるM22を用いたIPL
治療を導入しました。
IPL(Intended Pulse Light)とは White Lightの1つでアークランプを応用したテクノロジーです。アークランプから発した光が直接またはリフレクターで集光され、特殊フィルター介することにより特に皮膚に紫外線領域の光をカットし、可視および近赤外線領域の広いスペクトルをもちます。この光をトリートメントヘッド先端から患部へ照射します。照射光は熱エネルギーに変換され皮膚内部に温熱効果をもたらします。
当院のドライアイIPL治療の流れ
- 1. カウンセリング
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- IPL 治療が適しているか、診察・検査で確認します。
- 適応がある場合、治療について詳しくご説明します。
- 患者様に同意を頂けた場合、治療の予約をお取りします。
- 2. 治療の準備
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- 事前に眼周辺の剃毛をお願いすることがあります。
- 当日はメイクせずに来院してください。
- 3. IPL照射
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- 眼周辺にほくろがあれば、パッチシールでカバーします。
- 眼球を守る専用のアイマスクをつけ、顔に密着させます。
- 照射部位(まぶた)に専用のジェルを塗ります。
- こめかみ→まぶた→鼻へかけてIPLを照射します。
- ジェルを拭き取り、眼周辺を洗浄して治療終了です。
- 帰宅時は、持参して頂いた日焼止めを塗って帰宅して頂けます。
IPLの照射は、下記手順で行います。
IPLの治療効果
*NIBUT(非侵襲涙液破壊時間):
眼をあけてから眼表面の涙液層が破壊するまでの時間(秒)。
涙液の質の評価に用いられます(正常:10秒以上、異常:5秒以下)。
ドライアイIPL治療後のご注意
- 治療後は肌に赤みを生じやすくなりますが、通常、2~3時間で落ち着くことが多いです。
- 皮膚がデリケートな方は、まれに浅達性熱傷によるヒリヒリ感や強めの赤みを生じることもあります。
- 治療後2週間、紫外線に当たる時は日焼け止めを塗って下さい。
- 洗顔、メイク、入浴等は通常通り行って頂いて問題ありません。
ドライアイIPL治療のよくあるご質問 ~Q&A~
Q: 治療間隔、治療期間は、どれぐらいですか?
治療間隔は、3~4週間おきに、4回以上実施すると効果が高いというエビデンスがありますが、ドライアイの重症度と罹患期間によって治療期間が異なります。8回目で劇的に効果が出た患者様もいらっしゃいます。
Q: 痛みはありませんか?
痛みは患者様の敏感度や日焼けの度合い等によって異なりますが、輪ゴムに弾かれた程度の痛みや刺激を感じる場合が多いです(色白の方が刺激を感じにくいと言われています)。麻酔は行いません。
Q: 化粧はしても大丈夫ですか?
安全かつ効果的にIPLの光をマイボーム腺の深層まで到達させるために、素肌の状態で治療を受けて頂くことが必要だからです。治療終了後には、日焼け止めをしてからお帰り頂きますので、当日はご愛用のお品をご持参下さい。
Q: 副作用はありませんか?
ルミナス社が設定している基準値(日本人であれば 12ジュール/㎠からスタートし、14ジュール/㎠程度まで)を守って施術していれば、特に副作用はありません。基準値を超えたパワーで施術するときはやけどのリスクが高まります。治療後、照射部分に赤みが出ることはありますが、数時間で落ち着きます。その他の副作用は報告されていません。肌がデリケートな方は、ごく軽い火傷のようなヒリヒリ感や、肌の赤みが強く出ることもあります。
Q: 誰でもIPLドライアイ治療を受けられますか?
事前の診察と検査で、適応があると認められた方が対象となります。
妊娠・授乳中の方と中学生以下のお子様はお受け頂けません。
Q: 白内障手術や、レーシック手術を受けたことがあるのですが、施術は可能ですか?
はい。可能です。手術前後にドライアイ治療をすることにより、手術の治療結果が良くなるという発表も海外で出てきました。
Q: 美容整形をしたのですが、施術はできますか?
手術が終わり、炎症が完全に治まっていれば施術は可能です。ただし、美容インプラントなどを入れている場合は、推奨できません。
Q: IPL治療は、美容系の施術ではないのですか?
ドライアイ治療とは異なる波長のIPLを用いて、シミ、しわ、肌のきめの改善を目指す施術が美容皮膚科等で行われています。特に「ルミナス社製M22 IPLシステム」を用いて行われる上記の施術のことを「フォトフェイシャルⓇ」と呼びます。(他社の機材を使用する場合は「光治療」「IPL治療」などの名称が使われているようで
す。)
当院でも、M22のIPL照射部を別波長のカートリッジに交換することで、フォトフェイシャルⓇの施術をご提供することが可能です。1回の施術だけでも効果を実感してい頂けることが多いですが、4週間毎に3~5回の施術を行うことが推奨されています。ご希望の患者様は、どうぞお気軽にお問い合わせ下さいませ。
フォトフェイシャルについてはこちら
ドライアイIPL治療費用【完全予約制】(自費診療)
- 初回のみ 5,000円
- 2回目以降 7,500円
※初診料は(検査代を含む)別途4,000円が必要となります。
※フォトフェイシャルⓇの治療費用は受付にご確認下さい。
※IPL施工期間中の点眼薬処方等は自費扱いとなります。ご了承下さい。